日本には、国約7万8千人、地方自治体約112万5千人の非正規公務員、さらに外部委託された公共サービス従事の民間労働者が相当数(把握出来ていない)います。

お知らせ(更新日2022年11月1日)

10月24日、私たちは下記の要請書を、総務大臣あてに提出しました。

併せて、全国知事会、市長会等へも送付しました。

<要請書>

会計年度任用職員に対する「3年目公募」の中止を通知してください

 

2020年4月から導入された会計年度任用職員制度が、2023年3月で丸3年を迎えます。

総務省事務処理マニュアルには「再度の任用を行うことができるのは原則2回まで」とする国の例が示されていますが、これにならい、全国の多くの自治体で、2022年末から年度末の翌年3月にかけ、3年目を迎えた現職職員を数十万人の規模で一律に”雇止め”し、新たな公募を行なう「3年目公募」への不安が高まっています。一方、同じマニュアルでは、3年目の公募を行うことは法律上必須ではないことも明記されています。

私たちは、こうした状況において、次の4点を求めます。

 

①   「公募は法律上必須ではない」とするマニュアルの趣旨を各自治体に徹底すること

②   「3年目公募」を中止させ、再任用を推奨すること

③   多くの自治体で実施されてきた登録制(各職務に対する希望者を日常的にリストアップしておき、欠員が出た場合はその登録者リストから選考する仕組み)を推奨すること

④   会計年度任用職員の職務には長期雇用や熟練が必要なものが多数存在することなどに鑑み、職務の実態に合った定めのない短時間公務員制度を早期に導入すること

 

理由は以下の通りです。

まず、「3年目公募」は大量の雇止めを伴う「雇止め公募」とも言えるもので、かつてないほどの規模で多数の職員から生活の糧を奪い、深刻な生活不安と社会不安を引き起こすことが懸念されます。そもそも労働法で安易な解雇が規制されているのは、無差別解雇による貧困の蔓延や社会の混乱を防ぐためです。「任用」であっても、年限のみを理由に一律の雇止めを行う「3年目公募」は同様の弊害をもたらします。

 

また、マニュアルで例示されているように、国の期間業務職員に対しては、先行して「3年目公募」が行われていますが、先行職場については、「期間業務職員の公募にかかる全労働の見解」(2018年10月、全労働省労働組合)や報道(https://synodos.jp/opinion/society/16439/)、当研究会への現場の職員からの相談などを通じ、雇止めによる失職への不安によってメンタルヘルスに支障をきたすことも指摘されています。いずれも、働き手に対する著しい人権侵害という点で大きな問題です。

 

さらに、これらの「3年目公募」の先行例をめぐる指摘や証言からは、不必要な一斉公募が行政サービスの低下を招き、住民生活を著しく損なうことも明らかにされています。

具体的には、異動が激しい正規職員と、3年ごとの入れ替えによる不慣れな初任の期間業務職員による市民対応によってミスが頻発しています。定期的にやってくる一斉雇止めと新規公募へ向け、だれが再任用されるかをめぐる疑心暗鬼が職員間に起き、職場の協力関係が損なわれ、円滑なサービスが妨げられることも日常化しています。また、公募を行っても結局、業務への習熟という意味から経験のある職員を再任用することが多く、「公募は出来レースではないのか」という住民の不信感を招く事態さえ起きています。

 

地方自治体では、将来の労働力不足が予見されるなか、人材の確保は急務となっています。そのようななかで「3年目公募」を行えば、上記のような働き方への失望感から求人は一段と困難になることが予想されます。

会計年度任用職員の人権を確保し、良質な住民サービスの安定的供給を図り、自治体への信頼を損なわないために、上記の4点を、重ねて強く求めます。

研究会の新役員紹介 NEW